北の国から 〜シーズン2〜

今週の月曜日、722日から55期生21人は北海道へ来ています。

毎年恒例の2週間の北海道実習が始まりました。

今はもうせたな町の実習先である各農家さんのお宅へ分かれ、農作業に精を出している頃と思います。

せっかく北海道に来られるとい言うことで、アイヌのことや、最近話題になっている松浦武四郎さんのことなど事前学習なども行い、学びを深めて様々なことを考える時間を持っています。

北海道の来た初日は、二風谷(にぶたに)という場所を訪ねました。

二風谷は人口の7割がアイヌの血を引くという、世界で最もアイヌが密な地域です。またアイヌ民族初の国会議員として活躍された萱野茂さんの出身地で記念館があったり、日本で唯一の違法と認められたダム・二風谷ダムがあります。

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(ダムでありながら、すでに土砂の流入が激しく、いたる所に草の生い茂る場所がありました。建設時の説明では100年は使えるダムと言っていたとのことです。(専門家は否定していたそうです))

ここでアイヌ文化博物館の見学と、講和の時間を過ごしました。

講和では、主にダム事件のことを中心に、萱野さんの働きや、政治的な課題やアイヌ社会の特徴、少数民族を取り巻く国際的な運動などをお伺いしました。

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(講和の際の様子。チセ(家、という意味のアイヌ語です)の中でお話しを伺いました。博物館内だけでなく、敷地内にこの様な建物や、チセ内部で工芸品の体験などもありました。)

特に萱野さんがおっしゃっていたという「多数決というのは一件ん民主的に見えるが、数の暴力となりえる。小さき声に耳を傾け、拾い、助けるのが本当の民主的なあり方である。」という言葉や、アイヌ語で「ウコチャランテ」日本語で訳すならば「徹底的に話し合う」というアイヌの精神、互いの違いを認め合い(知り合い)理解して付き合うことの大切さなど、現代の日本社会にも色々と考えさせられる内容でした。

生徒たちも難しい内容ながら、一生懸命メモに取ったり、互いにシェアリングしてとてもよい時間をなったと思います。

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(博物館の様子。生徒たちが事前学習でそれぞれ調べたことが目の前にあり、教科書やインターネットの情報ではわからないことが沢山あるということを感じれたのではないかと思います。)

2日目には、大沼で農業をされている山田農場チーズ工房さんのところへお邪魔しました。3町ほどの広さにヤギを放牧し、チーズを作っている方です。

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(山田さんのお話を伺っているとこの様子。とても面白い生き方をされている方です。生徒たちも驚きや関心を持って聞き入っていました。)

様々な農業の形がある中で、小さい規模でも加工することによって付加価値をつける。就農する段階で加工を前提として考え方など、自分たちがどの様に生きていきたいのということを踏まえお話しくださいました。

地域に根ざし、そこにあるもので作る意味は何なのか、その土地で完結する農業という言葉を使っていました。

小さいからこそできる農業の形があると改めて思わされるお話しでした。

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(放牧地を歩かせていただきました。地面の様子があまり良くなく、靴が汚れるかもと心配をしてくださいましたが、そこは愛農生。何の躊躇もなく進んでいきました。帰るときには足元がドロドロになっている生徒もいましたが。)

山田農場さんを後にして、23日の午後から実習の受け入れ式があり、せたな町の町長さんをはじめ役場の方々、受け入れて下さる10件の農家さん、そして愛農生21人が集まりました。

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(生徒一人一人からの挨拶も、それぞれの意気込みをしっかりと言葉にし、少しでも農家さん方に伝わったのではと思います。)

町をあげて高校生の実習受け入れをしてくださり、本当に感謝しかありません。

まだまだ幼いところが多くも、課題をそれぞれが自覚し、目標に向かい頑張る姿を応援していただけたら幸いです。

なかなか天候に恵まれない日が続いていますが、それぞれの農場で頑張っていることでしょう。

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(作業に取り組んでいる生徒の写真を撮っていたら、いい具合に入って来てくれました。)

普段見ることのない頭数の牛や広さの畑に驚いている生徒が多くいましたが、北海道の中ではだいぶ規模が小さいと伝えると、さらに驚いていました。大規模の農業が取り上げられる近年ですが、小規模でも地域に根ざして、農村として循環し100年先でも続くスタイルというのが、愛農高校の伝えていく農業の目指す方向です。それをまさに実践している地域の一つがこのせたな町だと、さまざまな農家さんと話し確信します。

この様な地域やグループと愛農高校が繋がり、農村をさらに盛り上げることができたらと願っています。農村から愛農高校に来て、愛農高校を出た後に農村へ帰る。それも日本全国の農村へ帰る。まだまだこれから課題ですが、考えただけでワクワクします。

さてさて、些か話が逸れてしまいましたが、生徒たちには農業だけでなく、農家さんの生き方に触れて、学校では学べないことをたくさん見て来て欲しいと願います。

【ヤマハタ】