「あなたを愛し得るように、私の霊(たましい)にあなたを賛美させて下さい。またあなたを賛美できるように、あなたの恵みに感謝させて下さい。あなたの創造物のすべては、あなたへの賛美を止めず、また黙しません。人の霊はその口を以て、また他の被造物はそれを思索する人の声によって、あなたをたたえます。そして私たちの霊はその疲労より起き上がってあなたに向かい、あなたのくすしき御業からあなた自身に近づこうとします。そこに霊(たましい)の真の安らぎと力が在るからです」。詩と学問と信仰と
人は思索に疲れた時、目を放って自然をながめます。こうしてあたかも疲れた人が看護人によりかかるように、私たちは自然によりかかって休みます。そして私たちの思いは自然の美しさに対する賛美から、このように美妙に自然を創られた創造主の神への賛美に移り行き、ここに疲れた私たちの霊(たましい)は生き返って真の力を得るのです。真の思索者は自然を愛します。自然の観察は思索の健全な伴侶です。すなわち詩と学問と信仰とは、アウグスチヌスに在って奇しき一致を見ているのです。