5 月 1 8 日
私は雲の中に虹を置きます。これは私とあなたたち及び生き物の間に、世々限りなく私が立てる契約のしるしです。

創世記 9:12-13

 大洋の上、あるいは広野の上にかかる虹がいかに雄大であるかを思えば、洪水の引いた後バビロンの平野に現れた虹は、ノアの目にいかに美しく、いかに壮大だったでしょうか。

 虹は黒雲の中に現れず、また白日の下においても現れません。虹は雨が上がって青空が広がろうとする、その直前に現れます。古きは過ぎ去って、見なさい、新しい生命が出ようとする時の希望の色であり、復活の預言です。

 神の革袋(かわぶくろ)に貯えられた私たちの涙の水滴が水蒸気のように立ち昇り、それを通して神の愛と栄光が分解される時、それは七色の虹となります。ヨハネが幻影(げんえい)に見た神の御座の周囲に虹があり(黙示録 4: 3)、またエゼキエルの見たエホバの栄光の輝きは「雨の日に雲にあらわれる虹のようです」(エゼキエル 1:28)とあるのも、単に神の威厳(いげん)を示すための形容ではなく、悲しんでいる人をなぐさめ、死んだ人を復活させ、荒廃(こうはい)の地に救いと希望を与えられる神の愛の輝きを象徴(しょうちょう)するものと解すべきです。



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