あなたたちは主の聖なる民です。主なる神はあなたたちを主御自身の特別な民として地の全ての民の中から選びました。しかし主があなたたちを愛し、選ばれたのは、あなたたちが偉大な民であったからではなく、全ての民の中で最もちっぽけな民であったからです。

（申命記 7: 6-7）

　日本が神に立てられ、神から使命を与えられているとすれば、それはどこにあるでしょうか。武力によって世界征服することが日本国の使命でしょうか。金の力、富の力で世界を征服することが日本国の使命でしょうか。あるいは思想をもって征服するということでしょうか。日本国の世界における存在の価値をどこに見出すか、ということが根本問題です。すなわちそこに信仰から見た根本問題があるわけです。選民という思想を日本にも応用してみますと、日本が過去の歴史から見てまた今日においてまた今後において、日本独自の使命は宗教にあります。神を信じる信仰にあります。日本は神の国と言われておりますが、その「神の国」ということの観念、思想の内容を高め、深めていくところに日本の国の独自の歴史的使命があります。

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