エルサレムの娘たちよ、私はシカとアイベックスをさして、あなたたちにお願いします。愛の自ずから起こる時まで、ことさらに呼び掛けることも、目覚めさせることもしないでください。愛は自然に(雅歌 2: 7)
愛は説得や勧告や話し合いによって起こるものではなく、風が好むところに吹くように、霊的直観として心に宿るものであり、生きている泉のように心にわき出るものです。理屈や議論は愛を起こさず、かえって愛をゆがめ、不純にして、殺してしまいます。「直き心」をもって愛する愛は、霊による新生であり、勧告や挑発によって起こるものではありません。
愛は霊感ですから自由です。それゆえにシュラミの女性は「シカとアイベックス」をさして誓ったのです。これはくびきを知らない野の動物であって、自由軽快に山々を駆けめぐります。愛の本質はそのように自由で、素直で、自然で、理屈によらない霊感です。説明や説得によって愛を与えようとするほど、野暮(やぼ)なことはありません。
愛は信仰による霊的新生の生命です。姿や贈り物やその他の外的物件によって生まれたり増減したりするものでなく、信仰によって生まれかつ成長するものです。