聖なるものをイヌにやってはいけません。またブタに真珠を投げ与えてはいけません。なぜなら、彼らはそれらを足で踏みつけ、向き直ってあなたたちにおそいかかるからです。

（マタイ 7: 6）

　信仰を求めない人にむやみに福音の押し売りをしてはいけません。無神論者、唯物（ゆいぶつ）論者と議論を上下し、説明をくり返しても、その人を信仰にみちびくことはほとんど不可能です。彼が神の前に謙そんになる日を待って、福音を語るべきです。ブタに真珠を投げ与えるのはおろかを越えて害であり、良い畑を選んで種をまくことが伝道の秘訣（ひけつ）です。

　イエスの宣教は、よく人を見て「私に従いなさい」と言いました。そして彼の教えを求めて来た人に、福音を語られたのです。彼が敵と論戦した時も、多くは敵の批評に答えたのであり、彼の方から論戦をいどんだのではありません。　・・・　

　自分を高いところに置いて、人を見下してはいけません。柔和な愛をもってやさしく包み、時にかなった美しい言葉をもって福音を語るべきです。柔和な受け身の態度が伝道の最もよい姿勢ですが、時には積極的に敵と対決しなければならない場合もあります。しかしこれはたびたびすべきことでなく、そのつど死を覚悟しなければならない戦いです。

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