あなたが祈る時は自分の部屋に入りドアを閉めて、隠れた所に在ますあなたの父に祈りなさい。そうすれば隠れたことを見ている父は公開であなたに報いてくださるでしょう。秘密(マタイ 6: 6)
祈りは神と自分との秘密の会合です。これは人に知らすべきでなく、また人に知られるべきでありません。
自分と神とだけである時、真の自分の孤独があります。これは何人ものぞき見することを許されない自分の心の秘密です。
自分と彼と神とだけである時、真の友情がそこにあります。そこに自分のかわきをいやす愛の泉があり、自分の心をあたためる愛のストーブがあります。それは他の人々に力とあたたまりを注ぐ源泉でありますが、源泉そのものは人には秘密の世界です。
自分と兄弟姉妹たちと神とだけである時、そこに真のエクレシアがあります。これは世にあってのオアシスであり、ホームです。世を照らす光はそこから放たれますが、世はその中を見ることは出来ず、またこれを世に開放すべきでもありません。私たちは世を知りますが、世は私たちを知らないのです。
神と共なる秘密の場所でなければ、祈りは実を結ばず、愛は育ちません。従って公開の場所における戦闘力も生じないのです。イエスが密室の祈りを教えたのも、この理由によるのです。