4 月 2 6 日
確かにあなたたちの中で本当の信仰が明らかとなるためには、分派もなくてはなりません。

第一コリント 11:19

地上の教会

 人は社会生活をするに当たり、各種の団体をつくります。宗教生活についても、教会あるいは集会等、その何であるかを問わず何らかの団体を成します。これは人が社会的生物であることより生じる必然の現象です。 ・・・ 多くの制度教会が分派的に存在することもまた、その事自体はむしろ地上社会生活の必然であり、あえて怪しむ必要はありません。個人がその容姿や思想や生活を異にするように、団体もまた個別的な差異があるのは不思議ではありません。地上社会における教会分立を拒否し、強いて教会合同を計らなければならないと考えることに勝る誤りの認識はありません。地上における制度教会は、互いに愛と寛容を以て相対する限り、むしろ分かれるだけ分かれている方がよいかも知れません。悲しむべきは分立でなく、愛の欠乏です。

 このように制度教会あるいは集会の設立及び分派には社会的根拠があります。しかしながらこれら地上の各教会がそのまま霊的エクレシアの構成員となるのではありません。地上国家の法律では、団体の株主あるいは会員たる団体を認めますが、神の国の法律においては、ある制度教会が団体的にエクレシアに入り込むことはありません。なぜなら神の国の成員はキリストによる新生者だけであり、この新生は必ず個人的になされるからです。



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