5 月 3 日
日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動による戦争と、武力による圧力又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄(ほうき)します。前項の目的を達するために、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しません。国の交戦権は、これを認めません。

(日本国憲法「第9条」)

戦争の放棄

 日本は、他国の政策に関係なく、一方的に、単独に、交戦権の放棄(ほうき)を国策として宣言したのであり、それは敗戦国としての止むを得ない声である以上に、世界平和確立のための原則を、世界諸国に率先して言明したのです。すなわち神は最も低い国を通して最も高い真理を語られたのであり、世界歴史に類例のない、世界平和のための国家主権の自己制限を世界に率先提唱する器として、神は敗戦日本を選ばれたのです。ここにおいて日本の敗戦は極度のはずかしめから極度の栄光に転化したのです。もしも日本が真に平和国家の意味を学び取り、平和国家の性格を養い、平和国家の実践を行うならば、日本は世界平和の中心となり模範となって、世界の歴史にその存在意義を輝かすでしょう。それは世界に対する日本の永遠的寄与となるでしょう。またそれはギリシャの哲学、ローマの法律に劣らず、永遠的価値をもつ高貴な貢献となるでしょう。



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