6 月 1 1 日
見なさい、私はききんをこの国に送る日が来ます。それはパンのききんでも、水のききんでもなく、主の言葉を聞く事のききんです。

アモス 8:11

思想の貧困

 青年から「思想」を遠ざからせる手段として、むやみにスポーツを奨励(しょうれい)したのは、日本の教育者の犯した根本的な間違いであると思います。このために学生の頭は空っぽになり、霊(たましい)の緊張(きんちょう)を失って思想的動脈硬化症(どうみゃくこうかしょう)におちいっています。思想がなければ、社会が緩(ゆる)むのは当然です。ここにおいて官製(かんせい)思想をお膳立(ぜんだ)てして青年学生に提供しましたが、彼らを満足させるだけの内容がその中にありませんでした。

 こういう時代であればあるほど、一人のキリスト者の存在がどれ程貴いものであるかを、あなたたちはよく考えなければなりません。一人のキリスト者がキリストによって志(こころざし)を立てる事が、どれ程重い事であるかを、考えなければなりません。今日の混沌(こんとん)した時代を救う者は、キリストとその復活の力を知る人である、と私は信じます。キリストに在って何らかの志を私たちが立て、神の国に関する大きなビジョン(夢)を見て、起きなければならない時代ではないかと思います。



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