6 月 1 6 日
「人を殺してはいけまいけません。殺す人は裁きを受けなければなりません」とは、あなたたちの聞いているところです。しかし私は言います、兄弟姉妹に腹を立てる人は裁きを受けなければなりません。兄弟姉妹にむかっておろか者と言う人は審判に引き渡されなければなりません。また、バカ者と言う人は地獄の火に投げ込まれなければなりません。

マタイ 5:21-22

罪は人格的

 罪は道徳的であり、人格的です。それは被害者の人格をはずかしめるのみでなく、罪を犯した当人の人格をもはずかしめます。すなわち『人』としての人格の尊厳に対する裏切りです。この人格の尊厳は神から出ています。罪の恐しさは、それが単なる対人関係に止まらず、人の神に対する根本的関係をみだす所にあります。この意味において罪は絶対的です。人間同士が「お互いさま」と言って罪の責任を軽減し、相殺(そうさい)し、妥協すべき筋合いのものではありません。自分の罪も他人の罪も総じて『人』に対する罪でありますが、それは同時に人が神に対して負う絶対的責任なのです。



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