6 月 2 5 日
ラケルは死が近づき霊(たましい)が去ろうとする時、子の名をベノニと呼びました。しかし、父はこれをベニヤミンと名付けました。

創世記 35:18

苦痛の子

 ヤコブの愛妻ラケルはヘブロンへの途上、エフラタまでまだ距離のあるところで産気づき、難産の末男の子を生みました。苦痛の中に彼女は、「ベノニ」(私の苦痛の子)と言いながら息が絶えました。しかし夫ヤコブは生まれた子を信仰によって祝福し、これを「ベニヤミン」(右手の子)と名付けたという記事が、創世記35:18にあります(右手は力と勢力をあらわします)。

 肉においては私の苦痛の子、霊においては右の手の子です。イエスの十字架上の苦痛によって救われた者として、私たちはまことにイエスの「ベノニ」、苦痛の子です。しかしキリストの霊によって新たに生まれた者としては、私たちはキリストの「ベニヤミン」、すなわち右の手の子です。私たちはキリストに従い、勝利を得るために出て行くのです。心身を労して働く伝道者はすべてラケルです。彼は目指す目的地であるヘブロンに行く道の中途のエフラタにさえまだ距離のある所で、ベノニを生んで息絶えます。 ・・・ パウロがその一人でした。愛すべきパウロよ。伝道者としてのあなたの苦難を思って、私はあなたに感謝します。あなたの苦痛がなければ、私は新たに生まれなかったのです。



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