8 月 2 5 日
私は道であり、真理であり、生命です。

ヨハネ 14: 6

真理の属性

 キリスト教が真理の要求を満たすものである事は、それが法則性および生命性を有するからです。キリスト教の法則性というのは、宇宙および人類を導く神の経倫(けいりん)が偶然的、一時的、個々的の思いつきではなく、全世界にわたり永遠を通じて一貫した大秩序、大計画だという事です。神は宇宙に秩序をもたらし、人類に平和をもたらす事を不断の意思とし、終局の目的として、自然界および人類社会の歴史を進展させるのです。民族の使命も個人の救いも、すべてこの大経倫の一部としてのみ意味があるのです。

 キリスト教の生命性とは、神が永遠の生命であり、また彼を信じる人に永遠の生命を与えるという事です。キリスト教の理想は人類が救われて永遠の生命を得る事にあります。そうして神は生命ですから、この理想実現の実行力を持たれます。キリスト教における理想というのは、実現の彼岸(ひがん)に横たわるもの、すなわち常に追求せらるべくしかも遂(つい)に到達されないものではなく、それ自身の中に実現可能性、目的獲得力を備ているものです。

 キリスト教が真理であるのは、右のごとき真理の属性を有するからです。その秩序というのは生命の法則であり、その生命というのは神の秩序の動力です。この法則性と生命性をあわせてキリスト教では愛と呼びます。愛は真理の全き属性です。ゆえに神は愛であり真理です。



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