1 0 月 2 7 日
私は新しい天と新しい地を見ました。先の天と地は過ぎ去り、海もなくなりました。そして聖なる都、新しいエルサレムが夫のために着飾った花嫁のように用意を整えて、神のもとを出て天から下ってくるのを見ました。

(黙示録 21: 1-2)

新天新地

 人生の旅路において人間としての苦しみの他にキリスト者としての特別な重荷を負わされて、あるいは長い病のため、あるいは貧しさのため、あるいは信仰のゆえに受けた恥辱(はずかしめ)のために何度か心が消えそうになった人は、今や聖なる都、新しいエルサレムが花嫁のごとく準備して近づくのを見ます。それはまるで、やみ夜の荒海にもまれて難航を続けた船員が夜明けに波静かな港の青々とした山を見た時のようです。 ・・・ 

 ここはほのぼのと明け行く来世の暁(あかつき)、終わりまで忍耐と信仰をもち続けなさいと励まされて来たところのその終着の港、待ちに待った神の都、新しいエルサレムが、今、視界に立ったのです。ああ、何と美しいこの都、楽しいこの天地。見なさい、神は人と共に住み、人は神と共に住み、神自ら人々の目の涙をことごとくぬぐい去られます。ああこの私の目の涙をもぬぐい去られるのです。

 神の温かい手が私の目に触れた時、この世での苦しみは一瞬に消えて、その記憶さえ残らないでしょう。もうこれからは死も悲しみも叫びも苦しみもないのです。過去の一切が無いのです。皆神によって新たにされたのです。これからが本当の生涯、本当の人生です。



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