天地創造の初めから『神は人を男と女とに造りました。それゆえに、人はその父母を離れ、二人の者は一体となるべきです』。二人はもはや一体です。だから、神が合わされたものを人は離してはなりません。離婚問題
イエスは常に物事を神の理想において考えています。創造の原理である神の理想においては、男女の結婚は一体であり、離婚は絶対に認められません。たとえ姦淫(かんいん)のゆえでも、離婚は正当ではありません。 ・・・ 実際上の便不便、法律上の合法不合法の問題を超えて、神の理想はいかなる場合にも離婚を許しません。もし結婚の現実が結婚の理想から離れているなら、現実の水準に引き下げて理想を解釈すべきではなく、反対に、理想によって現実を支え、現実を指揮し、現実を理想の水準に基づいて解釈すべきです。これが神の国の民としての生活態度です。神の理想は現実界に対しては啓示として与えられ、現実界は義務としてこれを受け取ります。結婚の維持は好悪愛憎の感情問題ではなく、神の理想に基づく人間の義務です。この神に対する義務の上に、結婚の神聖と離婚の絶対不可が成り立ちます。快楽本位の結婚観は人間から出、義務本位の結婚観は神から出ます。そして真の幸福は義務の堅き岩からほとばしり出るのです。