1 2 月 4 日
「善き師よ、永遠の生命を受けるために何をしたらよいでしょうか」。 ・・・ 「帰って、持っているものをみな売り払って、貧しい人に施しなさい。そうすれば、天に宝を持つでしょう。そして私に従ってきなさい」。

マルコ 10:17, 21

神の国に入る事

 神の国に入るのは宗教的観念の問題ではなく、道徳的実践の問題です。しかも世間普通の道徳の標準でなく、神の国の道徳に従わなければなりません。この高い標準を要求される時、最も手近の道徳さえ完全に実行しえない自己を見出すでありましょう。あなたは何か善いことを行って神の国に入ろうと求めていますか。あなたの態度は真面目です。しかし普通の「真面目な青年」くらいでは、とうてい神の国には入れないのです。いや、自己の道徳力にたのむ心を砕かれない限り、あなたの真面目そのものが神の国に入る事を妨げでいるのです。あなたは財産さえ捨てる事が出来ません。あなた自身には、神の国に入るために要求されている標準において、何一つ道徳を守れる力はないではありませんか。神の国に入るのは道徳的問題です。しかしそれは「何を行えば」入れるかという問題ではありません。「いかなる心であれば」入れるかという問題です。何かを行って入るべきものとすれば、神の国に入れる人は一人もいません。自己の道徳的無力を知っている人だけが、神の国に入る心を与えられます。あなたの心が柔和とならない限り、あなたはまだ神の国を知らないのです。



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