愛農高校の生徒募集として、島根県吉賀町と津和野町に行ってきました。
もう、それはそれは素敵な出会いがたくさんありました。
お世話してくださった方、関わってくださった方、一人一人に本当に感謝です。
愛農の生徒募集という取り組みではありますが、
その一番の目的は愛農に入学してもらうこと以上に、農村が「あり続ける」ことです。
日本で人口減少、過疎化、都市への人口集中が間違いなく進んでいくであろう時代の中で、
農村が「あり続ける」ことはかなり難しい問題でしょう。
それでも、農村の自然と、命と向き合う暮らし、めんどくさくて、お節介でも、困ったときはお互い様の「支えあう」というコミュニティー。
なんだか人間くさくて、泥くさい。こうした生き方そのものはこれからもあってほしいと思うのです。
愛農高校は今までの歩みの中で、農村で生きていくという選択をした卒業生がたくさんいます。
それは、愛農の理念が、農村の暮らしと切っても切れない関係であるが故だと思います。
吉賀町も、津和野町も、これからもあり続けてほしい。
そのヒントに、愛農高校が役立てるなら、これ以上の存在意義はありません。
そして願わくば、吉賀町、津和野町から愛農高校に来て学び、また地元に戻ってほしいと思うのです。
500㎞も離れ、中学生も少ない田舎に生徒募集に行くという、こんな不思議なことをしている高校は珍しいのでは(笑)
とはいえ、吉賀町、津和野町とも、本当に素晴らしい場所でした。
島根県吉賀町は、柿木村地区を中心として有機農業に力を入れている地域。UターンやIターンの人も多く、特徴的な町づくりを実践されている地域です。
「草の庭」というパン&カフェを営んでおられるかたの娘さん、息子さんが愛農高校に入学してくれたことでつながりを持ちました。
愛農高校と近い価値観を持った人々が集まっている地域と、これからもつながり続けたいと思い、お邪魔させていただきました。
中学校と、草の庭、地域のセンターにてそれぞれ愛農高校と村づくりの話ができ、たくさんの方が興味を持ってくださりました。
島根県津和野町は、歴史や文化が大切にされ、観光地としても有名な町です。
今回は「糧」というカフェとつながりを持つことができ、愛農高校職員と、うしのしっぽというこども園の園長さん、津和野高校魅力化コーディネーターの方と対談形式で「生きる力をはぐくむ暮らし方」という懇談会を行いました。
「教育」をテーマにした話し合い。生徒募集よりもこうした議論が中心になる企画に愛農高校を入れていただけることはとてもありがたいことです。
こうした企画にたくさんの方が参加してくれることに、「糧」さんの日々の取り組み、つながりのすごさがあるのだと思います。
おまけで最終日は、こども園の「うしのしっぽ」を訪問させていただきました。
このこども園、牛の牧場の一角に園舎を建て、放牧場すべてがこども園のフィールドというものすごい場所でした。
周りには牧場しかないので、自由に、活発に動き回る、遊びまわる子どもたち。
こども園の職員が遊び相手ではなく、自然そのものが子どもたちの遊び相手。
職員はそれを見守るというこども園。
職員の方の「とにかく子どもたちを追いかけて、毎日山登りしているよう」という言葉が面白かったです(笑)
なんて素敵なこども園でしょう。
本当に素敵な島根訪問となりました。
これからもつながり続け、農村が続いていくことをこれからも一緒に考え続けていきたい。
良い刺激をたくさんいただき、これからの愛農の日々でも活かしていかなければと思う次第です。
お会いできた一人一人に、本当に感謝申し上げます。
【マスモト】