愛農高校果樹部のジャムが少し前に載った書籍を紹介する…ことをすっかり忘れておりました。「BREAD LOG」という書籍で、雑貨屋のLOFTさんから出版されています。最近多くなってきた個性的なパン屋さんをめぐる人が、楽しくその記録を取ることができる素敵な書籍です。実はその中に愛農高校のジャムがいるんです。パンのお供としていくつかのジャムと一緒に紹介して頂いていますが、果樹部の生徒には大きな励みですね。
少し紹介させてもらうと、そもそも一切加水もしていないので果汁をそのまま煮詰めただけ。他にもブドウやユズ・ウメ・スモモなんかもライナップとしてあります。学外販売は主にマルシェか関係者の流通でのみ行っています。
事務的な話はそんな感じですが、あえて外注したり加工部を設けて分業しないかという話をすると、それは製品の出来が毎回違うのでそれを生徒に見てもらいたいから。製品をかっこよく作るだけならなんとなくできる。売り子のセリフもある程度考えたらできる。特に高校生が無農薬で作った果物を添加物なしで加工したものであればそれだけでストーリー性は十分。ただ、大事なことが抜けている。それは「想い」です。消費者の方に食べてもらう果物はどういう気持ちで、どういう技術を利用して作っていて、それがどんな結果だから今の製品があるのか。6次産業という言葉ではなく、キチンと生産者としての責任とこだわりと特徴と…。それを伝えるために時間をかけて丁寧に作り、対面販売で魅力を伝える。「買ってください」ではなく「自信があります」で買ってもらう。高校生には酷な作業でしょうか?いやいや、彼らにはむき出しの「想い」が芽生えています。
[近藤]