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2月15日、専攻科修了式が行われました。愛農高校には専攻科という聞きなれない制度があります。愛農高校を3年間で卒業したあと、1年間の農家住み込み実習をする制度です。文字通り農家の一員となり、日々の生活を共にすることで、農業技術ばかりではなく、人生の先輩の生き方を学びます。
とはいえ、そんな単純なものではありません。19歳の多感な生徒にとってはもちろん、それを子育てしながら受け入れて頂いた農家の方にとってもストレスが無かったとは到底言えません。いいことも、悪いことも当然あります。インドに「人は生きていれば迷惑をかける。だから人に迷惑をかけられても許すものだ」ということわざがあります。それを家庭の中で実践するのです。迷惑をかけないなんて無理です。それを分かってお互いが関係を築いていく。世代をつなぎながら生きるというはきっと本来そういうことなんだと思います。
それともう一つ、専攻科には大きな役割があると思います。それは「家族」を知るということです。世の中にはたくさんの家族があります。でも大人になればなるほど、お互いの家族のいいところしか見せられなくなる。だから「ウチの家族はなんて〇〇なんだろう」なんて悩みの中に入ってしまう。家族のカタチなんてちゃんと見ることができる機会なんて本当にないので、今、この19歳という年齢で自分はどう生きていきたいのか、なぜ農家さんが農業を生き方として選択したのか、それはどういう日々なのかを知ることはとてつもなく大きな経験です。それは研修とは決定的な違いです。
今年は女子がたった一人で選択した専攻科でした。来年は男子3名が専攻科に進みます。愛農の歴史の中で脈々と専攻科が継がれていくことに喜びと感謝しかありません。1年間ありがとうございました。
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