1月11日(木)、全校実習で作物部にて味噌作りを行いました。愛農高校の借りている畑で育てた米と大豆を100%使用し、塩(シママース)を加えたものです。冬場は育ててきた作物を加工する時期です。自分が手掛けてきたお米や大豆を使ったものを校内の食堂で味噌汁としていつも食べています。作物部は主食の米をはじめ、調味料の味噌の自給も実習でしているのです。
実習に参加した1年生3名の中で味噌作りはみな初体験でした。麹から出来る加工品について質問しても曖昧な様子だったのですが、実習をはじめてみると楽しそうに材料を混ぜていきました。特に煮込んだ大豆に麹と塩を混ぜ込み、ミンチ機にかけて仕込み容器に味噌を入れる時です。振りかぶって、「ドン!」と空気を抜きつつ、勢いよく味噌を詰め込んでいました。
これは1年味噌ですので、食堂で食べられるのは来年の冬になります。作物部では1年から2年かけて発酵させるものを仕込んでいます。現在口にしている味噌は先輩方が作ってくれたものであり、今日加工したものはまだ見ぬ後輩が口にするものを作っていることになります。私たちが日常を続けられているのは、誰かの手間暇と時間がかけられたものをいただいていることを考える機会になります。味噌は1年ものと2年もので味に違いが出ますが、「発酵」という目に見えない微生物の働きを体感する一日となりました。
[松田翼]