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愛農高校の校歌の物語

見よ、世のはじめ光あり
光りは道と伴にあり
踏み行く未知の彼方にぞ
聴けよ、未来のあしおとを

注ぐ日射しも、降る雨も
大地に種を育みて
美しき花 甘き実も
取るに任せてあるものを

人の命に幸あれと
過ぎこし方も現し世も
限りなき世の末までも
無限の愛の手は招く

人みな人を愛すとき
世の悲しみも消え失せん
我が魂よ 心して
聴けよ 未来のあしおとを

愛農高校が毎朝朝拝を行う小講堂には、校歌が掲げられています。長年事務で働いておられた古川真理子さんの書です。僕はこの校歌が大好きで、いつかブログでUPしたいと思っていました。

この校歌には素敵な物語があります。病室で闘病生活を送っておられた「佐藤政蔵さん」という方が、たまたま病室で愛農のことをテレビ番組でご覧になりました。愛農の取り組みに感動された佐藤さんは詩をしたためて、お知り合い「荒義剛さん」という方に曲をつけて頂き、愛農高校に送ってくださいました。

この曲に感動した学校職員が当時の音楽の先生である「百々格先生」に編曲を依頼しました。その曲は愛農高校の校歌として歌い継がれてきたのです。61年前の話です。(開校二年目に制定されました)

この校歌には「愛農高校」とか「学び舎」とか学校独特の校歌の言い回しは一切ありません。僕らはそれぞれの存在が祝福されていて、どうやってここで暮らし、そしてどんな世界のために生きるか。そんなことが短い歌詞に込められています。

校歌のタイトルは「未来の足音」。4番の歌詞はこうつづられています。「人みな人を愛すとき 世の悲しみも消え失せん わが魂よ心して 聴けよ未来の足音を」。愛農の行く先は「平和」です。その平和の足音こそ僕らが耳を澄ませる音なんだと思います。

校外の人が書いて送ってくださった歌詞。それに感動して校歌として掲げる愛農。いかにも愛農らしいじゃないですか。歌う時はいつも涙腺が…。

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