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私たちの取り組む課題
今の社会は「循環型社会・持続可能社会」と謳いながらも
食料自給率の低下・農家、農村の減少・消費する都市と消費されるローカルの二極化・食の安心、安全、安定・大量生産と大量消費、そして大量廃棄・工業化する農業・企業化する教育。
挙げればきりのない効率化を目指す日本社会の傾向を、愛農高校は問題だと感じています。効率的と言われることは短期間でコストを回収できることです。しかし日本の文化や食を守ってきたはずの一次産業はどれも収穫を「待つ」仕事ではなかったでしょうか。生産と消費が釣り合う暮らしではなかったでしょうか。単一性ではなく多様性によって生き延びてきた文化ではなかったでしょうか。

愛農高校は「小さくて頑丈な暮らし」を目指します。
愛農高校が目指すものは平和です。それは「たくさんのいのちと生きていく」ということです。しかしたくさんのいのちと生きていくことは体験的にしか理解できません。寮の暮らし、学校の暮らし、農場の暮らしを通じて「好きや嫌いを超えて一緒に生きる」ことを体験的に学ぶしかないのです。それぞれが自分の役割を引き受けながら誰かにも引き受けてもらう。自分が誰かを生かし、誰かに生かされながら日々を紡いでいく。仲のいい関係も気まずい関係も全部含めてたくさんのいのちと生きる暮らしなのです。
人もモノも、多様性と循環を試行錯誤し続けながら、フルメンバーで共存することが持続可能な社会を、小さいながらも長持ちする頑丈な暮らしをつくることができると私たちは考えています。
愛農高校は教育現場です。私達だけがこのような暮らしをするのではなく、小さくて頑丈な暮らしを作ることができる青年が、全国各地で暮らしを作っていくこと。それが私たちの最大の働きです。
想像してみてください。愛農高校卒業生が寄り集まって、小さな農村が頑丈な暮らしを目指している姿を。それも一か所や二か所ではなく、全国各地でです。 なんだか将来が楽しみになりませんか?

寄付が必要な理由
愛農高校は農村ではなく教育現場です。私たちの働きは、金銭的利益を生み出すのが困難であると同時に、生徒たちの学ぶ環境や施設を整えるのに、多額のお金が必要になります。愛農高校の働きの1つである農業自営者養成が認められて、文科省から特別教育方法支援事業の名目で補助金を、三重県からは振興補助金をいただいておりますが、全寮制・農場・調理場を抱える少人数制の学校経営は常に厳しいものであります。
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